橙的に面白いと思ったポイント
最初に管理者がこの作品を面白いと思ったポイントを紹介します。
・悪魔の社会は完全な実力社会
・悪魔にも社会性があり、教育機関が整備
・悪魔にとって人間が伝説上の生き物の扱い
・悪魔は欲望の権化だけど、人は欲望の塊
1巻のあらすじ
クズの両親により、悪魔サリバンに売られてしまった主人公の鈴木入間(すずきいるま)が、サリバンの孫となって、「悪魔学校バビルス」に入学するところから話は始まります。
入学式の新入生代表挨拶を入間に取られた入試首席のアスモデウス アリスにケンカを売られる入間だが、「絶対危機回避能力」と挨拶で言った「禁忌口頭呪文」の効果でアスモデウスを倒して、配下にしてしまいます。
バビルスでの最初の行事、使い魔召喚では、順調に使い魔と契約していく生徒たちだったが、人間の入間は悪魔である教師のカルエゴ先生を召喚し、成り行きから使い魔としてしまいます。
使い魔召喚の行事が終わったある日、遊んで貰うために相手の欲しいものをあげている、ウァラク クララに出会います。
クララは入間にも欲しいものをあげようとしますが、入間は断り、物をあげなくても人と仲良くできるんだよとクララに気づかせて仲良くなります。
入間、アスモデウス、クララの3人で食堂に行き、悪魔の社会には「ランク」が存在し、ランクを上げることが学生の本分であり、ランクが学生の成績であることをアスモデウスから教わるります。
そんな中、3人のクラスが「アブノーマルクラス」に決まるのでした。
アブノーマルクラスでの最初の授業はランク決めを兼ねた「飛行試験」、安全で長い道のりの「囀りコース」と険しくて短い道のりの「金剪コース」があるが、金剪コースは長の機嫌が悪く立入り禁止となっていました。
みんなが囀りコースを行くなか己の野望のため金剪コースに入るサブノック サブロだったが途中で長に襲われピンチに見舞われます。
そこに自分の血で治療した長の雛に乗っていた入間が助けに入り長を説得してゴール地点まで送って貰うのでした。
悪魔の世界でこの先、入間はどうなってしまうのか?
出典:魔入りました入間くん コミックス1巻より
橙がなぜ面白いと思ったのか
・悪魔の社会は完全な実力社会
悪魔の社会はそのもののいろいろな特性や能力に応じて、ランクの上がっていくシステムとなっており、全部で10段階のランク設定がされています。
そして、そのランクを上げて最上位の10(ヨド)を目指すのが悪魔たちの本懐であり、目標となっています。
ランクはそのままその悪魔の強さや地位を表すことになっているため、ランクの引くものはランクが上の悪魔に逆らうことができないという社会になっています。
ただ、このランクは悪魔個人のあらゆることが評価対象となっており、純粋な力の強さや魔法の能力といった悪魔としての強さだけが評価対象ではなく、座学など勉強の点数や音楽のうまさ、狩りの能力など様々なことで評価される仕組みになっています。
今の人間社会は勤務年数による年功序列や、最終学歴が大学卒でどの大学を出ているかによる学歴評価が、基本的な評価基準となっている現在において、悪魔の社会の評価方法はすごくうらやましいなと思ってしまう作品です。
・悪魔にも社会性があり、教育機関が整備
先のポイントで話した通り、作中の悪魔の社会は完全実力主義で、その悪魔の持つランクが社会における階級や評価となっています。
ただ、何のランクも持っていない状態で社会に出ても、ランクがすべての実力社会では生きていけないため、悪魔としてのランクを評価してもらいながら、アクアの社会とはどういったものなのかを学ぶための学校が存在しています。
そして、悪魔の学校での学生の本分はランクを上げることです。
人間社会の学生はテストの点数が評価となり、それにより就職先の第一評価も決まるため、「学生の本分は勉強」ということになっています。
ただ、先のポイントで書いた通り、悪魔のランクの評価方法は悪魔個人の特性や能力を最大限に評価するため、勉強だけでなくあらゆることで評価をしており、また多岐にわたる評価ポイントを評価するため、あらゆる分野のイベントが学園生活において催しされています。
そのため、勉強ができる悪魔はテストの点数でランクを上げるのはもちろん、勉強が苦手なあくまでも学校行事で評価してもらい、ランクを上げることのできる仕組みとなっていることで生徒のみんなが生き生きと学園生活を過ごしています。
人間の世界の学校もこのように、勉強以外のところで学生を評価するようなシステムになっていれば、落ちこぼれたり・はみ出して逃げ出してしまうような子供たちは減るのではと考えてしまう作品です。
・悪魔にとって人間が伝説上の生き物の扱い
中世のように神や悪魔との交信がほとんどなくなってしまった現代において、人間の世界では神や悪魔、妖怪といった類が伝説やおとぎ話の存在となってしまったことと同じように、悪魔の世界においても人間という生き物が、話には聞くけども見たことはなく、本当に存在している生き物ではない、伝説上の生き物としての扱いを受けています。
悪魔たちも人間と同じように自分たちの目で見て、触れることのできるものしか信じておらず、そう言った話でしか聞いたことがないような存在は、空想の産物か伝説上の生き物としての扱いをしているところに、悪魔も人間と同じなのだなと親近感を覚えて面白いなと思いました。
・悪魔は欲の権化だけど、人間は欲望の塊
お金のため、生まれて立ち上がった時から両親にあらゆる仕事をさせられた入間は、最終的にお金のために悪魔に売られてしまう…、そういった親のエゴに翻弄されている入間を見ていると、人間は自分の欲望に忠実で、欲望の塊なんだなと思い知らされてしまいます。
悪魔は人間の欲の権化とされており、一人一人の悪魔が人間の一つの欲から生まれてきた存在であるとされています。
そのように考えてみてみると、悪魔の世界にはありとあらゆる種類の悪魔が存在し、相当数の悪魔が存在していることを見ることができ、それらがいくつも固まってできたものが人間なんだなと思いうと人間が欲望のままにことを起こす時点で悪魔に魂を売っているのだな考えてしまうところが面白いと思いました。
悪魔が出てきて、とても怖そうに思うかもしれませんが、入間が悪魔の友達と楽しく仲良く学園生活を送る、悪魔学校バビルスを舞台にした、笑いあり涙ありのファンタジー学園ものです。
興味を持った方は一度、読んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。