漫画「月50万もらっても生き甲斐のない隣のお姉さんに30万で雇われておかえりっていうお仕事が楽しい」の面白さについて

橙的に面白いと思ったポイント

最初に管理者がこの作品を面白いと思ったポイントを紹介します。

・ヒロインはキャリアウーマンでバリバリ仕事をしているが、人を信用できない超ネガティブ人間。

・主人公が到底ありえないようなシチュエーションでブラック企業勤めを抜け出す。

・主人公とヒロインの人間関係が歪で不思議。

・ザ・ブラック企業のやばさが随所で知ることができる。

1巻のあらすじ

ザ・ブラック企業に勤める主人公の松友 裕二が夜中、自宅マンションに帰宅すると隣の部屋の扉前にずぶ濡れになった女性がたたずんでおり、初めはお化けかとビビった松友だったが、隣人の早乙女ミオであることを認識し声を掛けます。

話を聞くと、ミオは片道3時間以上かかる取引先に荷物の一切合切を忘れて、自宅に入れず困っていたようで、松友はお金を貸すのでホテルに一晩泊まることを提案すると、明日の取引で必要な資料が自宅の中にあり、それがないと会社が潰れてしまうと話します。

翌朝にミオの荷物を取引先に取りに行くのでは猶予がないことを知った松友は、ベランダ伝いに松友の部屋からミオの部屋に移り、ガラスを破ってミオの部屋を開けることに、ミオが自宅に入った瞬間の「ただいま」という言葉に反射的に松友が「おかえり」答えたことにより、松友の人生が一変してしまいます。

翌朝、出社時間を過ぎて寝坊した松友は上司からの再三の着信にビビりながら折り返すと、上司からは松友がヘッドハンティングされ、その見返りとして大口の取引が決まったので、今後は出社せず会社の半径5㎞以内にも近づくなとの話をされます。

上司との話が終わった直後、家の呼び鈴がなり玄関を開けると、そこにミオがいて「松友のことを月30万円で雇った」と話をし、松友をミオの自宅(職場)案内します。

松友の初仕事はミオの自宅玄関で、外から戻ったミオの「ただいま」に「おかえり」を言うことでここから奇妙で不思議な雇用関係がはじまります。

思った以上に導入部分の話が長くなってしまい、1巻にはほかにも、休日出勤でミオと松友が街での買い物デートをしたり、風邪をひいたミオのために松友が前職の同僚に助けを求めたりと楽しい話がたくさんあります。

出典:月50万もらっても生き甲斐のない隣のお姉さんに30万で雇われておかえりっていう仕事が楽しい コミックス1巻より

橙がなぜ面白いと思ったのか

・ヒロインはキャリアウーマンでバリバリ仕事をしているが、人を信用できない超ネガティブ人間。

ヒロインのミオは相当仕事のできるキャリアウーマンなのですが、幼いころの出来事がきっかけで人を信用できず、自分にも自信の持てない超がつくほどのネガティブ人間です。

ネガティブで自分に自信を持っていない人ってのはここまで、精神的に病んで最終的にはお金を介しての関係でしか相手との関係を築けなくなってしまうものなのかと正直びっくりし、本当にこんな人がいるのかなと思ってしまうほどの衝撃です。

ただ、この作品のヒロインとして描かれているということは、ここまでいかなくても、これに近い人が存在しているのではないかと思います。

お金を介して築いた関係でも、相手に嫌われているのではないかと、心のどこかで思っており、それが精神的なダメージとして蓄積されているのだということに少し考えさせられる作品です。

・主人公が到底ありえないようなシチュエーションでブラック企業勤めを抜け出す。

ミオの「ただいま」に「おかえり」と返したことにより、ミオに雇われることとなった松友、そのヘッドハンティングにより、平日の終電帰りや休日出勤が当たり前のザ・ブラック企業から抜け出す、という何とも奇想天外な状況がすごく面白いです。

そして、人の家を職場として働く人となった松友が、ミオの闇を探り少しでも心を額てもらおうと奮闘する姿や、松友の周りの人間を巻き込んで、ミオの雰囲気が変わり、ミオの運命が変わっていくところが面白いなと思える作品です。

・主人公とヒロインの人間関係が歪で不思議。

最初はあまりよく知らない隣人だった、松友とミオが一晩で雇い主と従業員という関係に変わり、そこから友人関係になっていくのですが、その関係が歪と思うのと同時にミオにとっては友人関係ですら、お金の介在した雇用関係でないと築いていけないというところに、人の寂しさを感じてしまう作品です。

・ザ・ブラック企業のヤバさが随所で知ることができる。

作品の中では松友が夜中の2時に自宅マンションに帰宅しているシーンや、ミオに雇われて初めての土曜日にゆっくりと朝食を作って食べていることに感激しているなど、ブラック企業に勤めるとほとんどの時間を会社のために使われてしまうのだなと気づくシーンが多く登場します。

個人的にやばいと思ったのは、仕事により終電で帰ることがほどんどで夜9時には会社から出ているのがすごく貴重な日であるというところです。

ブラック企業がヤバいとは聞きますが、どのようにヤバいのかは普通に生活しているとあまりお目にかかる機会はありませんので、そういったところを知ることができるところが面白いと思える作品です。

この先、ミオと松友の関係がどのように変化していき、ミオという人が松友やその周りの人に影響をうけてどのように変化し、人生が変わっていくのか、人は変われるのかに答えを出してくれるのではと期待のできる作品です。

興味を持った方は一度、読んでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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